「Super flu(スーパー・フルー)」って何?

最近よく聞くけど、本当に怖い病気なの?

最近、ニュースやSNSで「Super fluが流行している」「今回のインフルエンザは重い」
といった言葉を目にすることが増えていませんか?

2025年12月25日以降、インドネシア国内でもSuper fluといわれるH3N2 subclade Kが確認され、すでに62例が検出(インドネシア保健省(Kemenkes) が公式に報告)されています。

「普通のインフルエンザと何が違うの?」
「ワクチンは意味があるの?」
「子どもや高齢者は大丈夫?」

今回は当クリニックの医師マチルダがSuper fluについて分かりやすく解説します。

そもそも「Super flu」って病名なの?

結論から言うと、Super fluは正式な病名ではありません。

これは、

  • 感染力が強い
  • 症状が重い人が多い
  • 例年より長引く

といった特徴を持つインフルエンザが流行したときに、便宜的に使われる言葉です。
医学的には、「変異したインフルエンザウイルスによる流行」と考えられます。

2025年インドネシア国内では、インフルエンザの流行開始が例年より早く、かつ、感染者数も多く、2025年後半(7–11月)は インフルエンザ陽性率が30〜40%程度にまで上昇しました。
12月に入り、当クリニックでも陽性率はやや低下している印象があり、統計上もその傾向にありますが、直近月は報告遅延により後日更新される可能性があるため、全体の傾向としてご覧いただければと思います。
H3N2 subclade K の感染は、12月25日以降で複数州(例:ジャワ西部・ジャワ東部・カリマンタン南部など)で確認されていますが、インドネシア保健省からは、今のところ入院・重症化の急増は確認されておらず、深刻な流行・致死性の急拡大は起きていないと発表されています。

図1. インドネシア:検体陽性率(%)と検体数(n)の推移

(2025年7–12月、月次)

注:WHO FluNet(GISRS)公開データより当クリニック作成。陽性率=INF_ALL / SPEC_PROCESSED_NB ×100。棒=検体数(n)。線=検体陽性率。直近月(特に12月)は検体数が少なく、報告遅延で後日更新され得るため、傾向として解釈。

世界的な傾向をみても、インドネシア同様に2025年は例年より流行が早く、活動が活発であるという報告が多数の国・地域から報告されており、2025年年末から北半球全体でインフルエンザ活動が高まっていることが示唆されています。

図2. 検体陽性率(%):インドネシア vs 世界(2025年7–12月、月次)

注:WHO FluNet(GISRS)に報告された国・地域の合算データです。検査体制や対象集団が異なるため、国際比較は『流行の強さの目安(傾向比較)』として解釈してください。

なぜ「今回のインフルエンザはつらい」と感じるの

インフルエンザウイルスは、毎年少しずつ姿を変えます。
特にA型(H3N2など)は変異しやすく、過去の免疫が十分に効かないことがあります。

今回つらく感じやすい理由

  • これまでの免疫が効きにくい型が流行している
  • 発熱や倦怠感が強く出やすい
  • 咳や全身症状が長引きやすい

そのため、

「治るまでに時間がかかる」
「体力の消耗が大きい」

と感じる方が増えています。

普通のインフルエンザと何が違うの?

比較項目通常のインフルエンザSuper fluと呼ばれるケース
発熱38〜39℃39℃以上が持続
倦怠感数日1週間以上続くことも
呼吸症状軽度の咳咳が長引く・息切れ
胸痛が出ることがある
合併症軽度肺炎重症肺炎・ARDS
回復5〜7日10日以上

※ 特に 高齢者・小児・妊婦・持病のある方 は注意が必要です。

ワクチンは意味がないの?

いいえ、とても重要です。

ワクチンは感染を完全に防ぐためだけのものではありません。

ワクチンの本当の役割

  • 重症化を防ぐ
  • 入院や肺炎のリスクを下げる
  • 回復を早める

実際、ワクチン接種者のほうが症状が軽く済むケースが多いことがわかっています。
インフルエンザワクチンは感染を完全に防ぐものではありませんが、重症化・入院・死亡リスクを大きく低下させることが証明されています。

もし感染したらどうすればいい?

早めの受診が大切です

インフルエンザの治療薬は発症から48時間以内に使うことで効果が高まります。

すぐ受診をおすすめする症状

  • 39℃以上の高熱が続く
  • 息苦しさ、胸の痛み
  • 強い倦怠感で動けない
  • 食事や水分がとれない

ご家庭でできる予防のポイント

今日からできることもたくさんあります。

  • 手洗い・マスク
  • 体調不良時は無理をしない
  • 十分な睡眠と栄養
  • 発熱時は早めに相談

まとめ|正しく知って、落ち着いて対策を

  • Super fluは正式な病名ではありません
  • 「重く感じやすいインフルエンザ」が話題になっている状態です
  • ワクチンと早期受診が、いちばんの予防と対策
  • 不安な症状があれば、我慢せずご相談ください

Super fluは正式な病名ではありませんが、12月末より症状が強く出やすいインフルエンザが流行していることは事実です。正しい知識と早めの対応が、ご自身とご家族を守ります。

当クリニックでは、
患者さん一人ひとりの状況に合わせた診察・説明を大切にしています。
気になる症状があれば、いつでもお気軽にご相談ください。