胃が痛い! 胸焼け、吐き気、膨満感・・・その原因は?

ピロリ菌感染

福山さん

最近お腹の調子が悪いことが多くて・・・・。
みぞおち辺りに痛みがあったり、胸やけがしたり、吐き気が出たり。
それにすぐお腹がいっぱいになってしまうので、あまり食べれないのよね。

これまで胃が強く、何を食べても平気だった方が、急に胃の痛みに悩まされたり、胸やけ、吐き気、
胃もたれなどの不快感が出てくることがあります。
そういった方の中には、健康診断でピロリ菌感染が見つかるケースも少なくないんですよ。

きずなクリニック医師

医師

この記事は、きずなクリニックの医師である マチルダがお話します。

ピロリ菌に感染しても多くの人は自覚症状がありません。
しかし、ピロリ菌感染が長期に渡ると胃の機能が大きく低下し、潰瘍や胃がんなどの消化器疾患が誘発されることで、
胸やけ・胃もたれ・みぞおちの痛み・胃酸の逆流・腹部膨満感などの症状が現れることがあります。

今回は、
1.ピロリ菌ってなに?
2.ピロリ菌に感染するとどうなる?
3.ピロリ菌に感染しているかどうかを調べるためには?
4.ピロリ菌の治療方法は?

について解説いたします。

きずなクリニックはインドネシア・ジャカルタにある日系クリニックです。
14年間ジャカルタで日本人の健康をサポートしてきた、豊富な経験を持つ医師と 日本の看護師資格を持つ看護師
および日本人の医療関係者がアドバイザーとして常駐しています。

日本とは異なる環境の中で病気になると、言葉・医療体制・治療方法など、不安に感じることも多いことでしょう。
きずなクリニックでは、ひとりひとりの患者さんの不安に寄り添い、確かな医療技術と日本の医療を熟知したスタッフが
患者さんとともに最良の方法を一緒に探していくことを目指しています。
病気の時だけでなく、健康面で気になることがある場合には、どんなことでもお気軽にご相談ください。

ピロリ菌

ピロリ菌の正式な名称は、『ヘリコバクター・ピロリ』ですが、ヘリコは「らせん」、「旋回」という意味で、
ひげの部分も回転させて移動します。
バクターはバクテリア(細菌)で、ピロリは胃の出口(幽門)をさす「ピロルス」からきています。

ピロリ菌の最も大きな特徴は、酸素の存在する大気中では発育しないことで、酸素にさらされると徐々に死滅します。
大きさは0.5 × 2.5~4.0μmで、数本のべん毛を持ち、胃の中を移動します。
ピロリ菌が強酸性下の胃の中で生育できるのは、「ウレアーゼ」という酵素を使って、胃酸を中和しアルカリ性の環境に
しているからです。

ピロリ菌の感染経路は明らかになっていない点が多いですが、井戸水や土壌などに生息する菌であることから、
水や食べ物と一緒にピロリ菌を摂取しているのではないかと考えられています。
成人の成熟した胃には住み着くことができませんが、幼少期の未成熟な胃に入ると定着します。

つまり感染はほぼ幼少期に成立しています。大人になってからの感染はほぼありません。
ピロリ菌は胃に定着し、様々な悪影響を及ぼします。

ピロリ菌に感染するとどうなる?

胃が痛い女性

ピロリ菌に感染すると胃粘膜に炎症を引き起こし、消化性潰瘍、胃癌を発症する可能性が高くなります。
現在では、ストレス潰瘍にもピロリ菌が関連していて、大きな心理的ストレスを受けた場合に、ピロリ菌に感染していない人は、
感染している人に比べ潰瘍になる可能性がかなり低いこと、また、胃もたれ症状、不快感の一因としてもピロリ菌感染が
関わっていることが分かってきました。

ピロリ菌陽性者は世界人口の40~50%程度、日本人のピロリ菌の感染者数はおよそ6,000万人とされ、10~20代では10%前後と
感染率は低いものの、50代以上の人では40%程度、さらに60歳以上では60%程度※になります。

厚生労働省資料「ヘリコバクター・ピロリ除菌の保険適用による胃がん減少効果の検証について」
国立国際医療研究センター国府台病院 病院長 上村 直実氏

ピロリ菌に感染しているかどうか調べるためには?

尿素呼気検査

ピロリ菌に感染しているかどうかを知るには、内視鏡を用いた検査、血液や便、呼気を調べる方法があり、
それぞれの方法に長所と短所があります。

1.内視鏡検査
内視鏡の際の胃粘膜の所見より判定します。
発赤、白色粘液の付着、ひだの肥厚という所見があるとピロリ菌感染を疑います。


2.血液検査
ピロリ菌に感染すると、ピロリ菌に対する抗体が血液中に産生されます。
抗体が高値であれば感染していることが認められ、感染の有無を確認することが出来るスクリーニング検査です。
除菌後の抗体価低下には1年以上かかるケースがあるので、その点に注意が必要です。


3.便検査
糞便中のピロリ菌の抗原の有無を調べる方法です。

4.尿素呼気検査
13C-尿素を含んだ検査薬を飲む前後に容器に息を吹き込んで呼気を調べる検査です。
ピロリ菌の産生するウレアーゼが胃内の尿素を二酸化炭素とアンモニアに分解することを利用し、
呼気中の13C-二酸化炭素の増加を測定する方法です。
体への負担がなく、かつ精度も高い検査法です。

ピロリ菌の治療方法は?

ピロリ菌除菌のための抗生剤

1次除菌では、
・胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害薬(PPI)
・2種類の抗生剤(クラリスロマイシン・アモキシシリン)

を1日2回、7日間継続して服用します。
1次除菌での除菌成功率は約70~90%と考えられています。

 

2次除菌では、1次除菌で使用する抗生剤・クラリスロマイシンをメトロニダゾールに変更します。
2次除菌でも1次除菌と同様に1日2回、7日間継続して服用します。
2次除菌までを含めた合計の除菌成功率は約95%と考えられています。


内服後、4週から8週間ほどで除菌判定を行います。

まとめ

まとめ

ピロリ菌に感染しても多くの人は自覚症状がありません。

しかし、ピロリ菌感染が長期に渡ると胃の機能が大きく低下し、潰瘍や胃がんなどの消化器疾患が誘発され、
胸やけ・胃もたれ・みぞおちの痛み・胃酸の逆流・腹部膨満感などの症状が現れることがあります。

ピロリ菌に感染し、その後自然治癒するということはありません。

胸やけ・胃もたれ・みぞおちの痛み・胃酸の逆流・腹部膨満感などの症状がある方、
健康診断でピロリ菌感染が見つかった方は是非ご相談ください。

きずなクリニックでは、ピロリ菌感染の検査だけでなく、
ピロリ菌除菌、除菌が成功したかどうかの確認検査も行っています。

健康面でのご相談は、WhatsAppやお電話で24時間受け付けております。
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